1:ガーディアンズの崩壊
ティグレの日誌3ページ目
得た情報をもとにベザン鉱山を進むと、果たしてローグスが利用していたらしい採掘跡を見つけた。
じゃが連中はすでに引き払った後じゃった。
はがゆさを感じながらもなにかしらの手がかりがないか、辺りを漁ってまわった。
どうも奴さんがた、テロに自分たちも巻き込まれたのか、はたまた取り分にでももめたのか、ところどころに争ってついた傷や残骸が散らばっておった。
けれでも見つけられたのはせいぜい生活用品の類じゃった。
これといった収穫のないまま考えあぐねておると、背中から声をかけられた。
ローグスかと思い身構えたが、ワシと同じようにここを調べに来たガーディアンズじゃった。
逆にこちらがローグスと疑われてしもうた。
まだ復帰が正式に受理されておらなんだせいで身分を証明するのに苦労した。
運が良いと言うべきか、彼はまだ動く端末を見つけて、そこから連中が出入りしていたのであろうイルミナスの施設の情報を得ておった。
イルミナスの尻尾が目の前に横たわっているのに捕まえずにはおれまい。
ただ、情報をもらう代わりに彼もついて来ることになってしもうた。
悪くすれば命を落とすぞ、と脅し気味に忠告しても、まったく気にとめずにケロッとした顔で当然ですよとのたまった。
どうにも昔の自分の無鉄砲さを見ているようで、説得するにも骨が折れそうだと思い同行させることにした。
一人の方が余計な気遣いをせんでええんじゃが。
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次回(8月23日)の更新予定は、
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です。
お楽しみにっ!
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