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グラールでの活動を、各キャラクターになりきって記録していくブログです
Posted by - 2025.04.20,Sun
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Posted by 「ざ」 - 2011.05.31,Tue
1:ガーディアンズの崩壊
     ティフォーネの日誌6ページ目


レオーネが連れてきてくれた医療チームの方から峠は越えたと言われたとき、緊張からの解放と安堵感から、全身の力が抜けていった。
女の子も、完治ではないけれど足の怪我は治った。
まだ不安そうに母親を見つめていたので、しゃがんで目を合わせてもう大丈夫と励ましたけど、でもあたしもなかなか目を離すことができなかった。
結局医者の一人に他のところにまわってくれと言われるまでその場を離れられなかった。

あまり感傷に浸ってばかりでは駄目だ。
やらなきゃいけないことは山ほどある。
今は余計なことは考えず、目の前の問題を解決しないと。
気を引き締めて、いくぞ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次回(6月7日)の更新は、

ムーズィカの日誌3ページ目

です。
お楽しみにっ!

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Posted by 「ざ」 - 2011.05.31,Tue
1:ガーディアンズの崩壊
     レオーネの日誌4ページ目


ティフォーネは女に向かって、あんたが死んだら誰が娘を守るんだ、誰が幸せにするんだ、と何度も叫んでた。
前からヒトの死に過敏だとは思ってたが、あんなに声を荒げて、体震わせてるのなんざ、初めて見る。
名前呼んでも気づかねえくらいテンパってたらしい。
肩たたかれてようやく振り向いたあいつは、怒ったような顔で泣いてやがった。

なんかあったのはわかった。
ショックなものでも見ちまったのかもしれねえ。
でも聞くのはやめた。いや、聞けなかった。
なんとなく、ティフォーネの感情が心の深いところからきてる気がしたからだ。
同時にそこまで立ち入る勇気も覚悟も俺にないことに気づいちまった。

言葉のかわりに、あいつが落ちつくまで抱きしめた。
情けねえが、結局何が一番いいかわからずにあたりさわりのないことを言っちまった。
励ませてんのか自信がなくて、あいつの顔も見れなかった。
ほんと、底の浅さが知れるぜ……。
 
ティフォーネはしばらく親子のことを気にしてたが、医者に任せて俺と一緒に救援隊に合流した。
涙を拭いた後はいつも以上に気合をいれてるようだった。
無理をしているようにも見えたが、今はそれでいいんだろうさ。
俺も、自分の言葉には責任もたなきゃな。

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Posted by 「ざ」 - 2011.05.24,Tue
 1:ガーディアンズの崩壊
      ティフォーネの日誌5ページ目


今思えば過去を思い出してナーバスになっていたんだろう。
か細い声で娘をお願いと囁く母親に怒鳴りつけてしまっていた。
まだ助かる可能性があるのだから最後まで諦めないでほしかった。
生きて女の子を守ってあげてほしかった。
きっかけは違っても、自分と同じ境遇の子を増やしたくなかった。
だからレオーネに肩を叩かれたとき、医療チームが引き継ぎに来たとき、心の底からほっとした。
 
レオーネにはひどい顔だと言われ、優しく抱かれた。
知らぬ間に泣いていたらしい。
涙を拭って少し強引に離れた。
レオーネはたぶんいろいろ聞きたかったんだろうけど、後ろを向いて一言だけ、また泣きたくなったら側にいてやると言ってくれた。
こみあがってくるものを抑えるのが大変だった。
いずれちゃんと向き合わなきゃいけないことはわかってる。
落ちついたらレオーネに、みんなにも話してみることにしよう。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次回(5月31日)の更新は、

レオーネの日誌4ページ目

ティフォーネの日誌6ページ目

の二本です。
お楽しみにっ!

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Posted by 「ざ」 - 2011.05.24,Tue
1:ガーディアンズの崩壊
     ティフォーネの日誌4ページ目


モールの中では避難してきたヒト達が所狭しと座り込み、降りかかってきた不幸とこれから先の不安と向き合っていた。
でもあたしだけは、過去と向き合っていた。
あたしの目には、母に連れられて父の研究発表会に訪れた、あの日の光景が映っていた。
あのときショックで心を閉ざしたあたしは、ティグレやムーズィカ達のおかげでどこか救われた気がしていた。
でも、あの事件と事実を心の奥に追いやっていただけだったのかもしれない。
忘れていた喪失感に押し流されそうになりながら、父が立っていた壇上を見つめていた。
 
遠くで女の子のすすり泣く声が聞こえた気がして我に帰った。
入り口で五歳くらいの子が母親らしき女性にすがりついて泣いていた。
母親は頭から血を流し扉にもたれかかって今にも倒れそうな様子だった。
女の子も足に深い裂傷を負っていた。
二人の状況を察したとき、あたしの中ではいっそう強く事件のことがフラッシュバックしていた。
 
安物のマドゥーグを浮かべて必死でレスタをかけた。
でもあたしのレスタなんて痛みを和らげる程度でしかない。
女の子は頬に触れる弱々しい母の手を握りあたしにむかってママを助けてと繰り返す。
体から生気が失われていく母親と涙を流す女の子に焦燥感を感じながら、あたしは医者を求めて叫び続けた。

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Posted by 「ざ」 - 2011.05.17,Tue
1:ガーディアンズの崩壊20a5b44d.jpeg
     レオーネの日誌3ページ目


一度戻ってダースのフローダーを借りて一時間ほどクレーターの淵に沿って走った。
街は看板が吹っ飛んでたり、車がひっくり返ってたり、割れたビルのガラスが一面散らばってたりひでえ有様だった。
物だけじゃあねえ。
避難所に向かう家族とか崩れた建物に挟まれたヒトを助けようとするやつ、誰の顔にも笑顔なんて浮かんじゃいなかった。
泣いたり怒ったり無表情でぼんやりしてやがったり。
俺はおめえらのそんな顔見たくねえ。
こっちまで暗い気分に埋れそうになっちまう。
 
とりあえず片っ端から声をかけて、人手が足りないことを探した。
瓦礫をどかすとかケガ人を運ぶとか力仕事が多くて、ほんと何で俺は非力なニューマンなんぞに生まれちまったんだか。
もっと鍛えろってのか。
 
他のガーディアンズと合流すると、近くのでかい施設に大勢集まってるって情報があった。
そこに救援部隊の指揮所みたいなもんができてるから一度行くよう言われた。
着いた先じゃあ何百人も片寄せあって床に座っていた。
実際これ以上のヒトが死んでいるはずだが、今目の前にいつやつらだけでも生きて助かったことはうれしかった。
 
救援に来た連中を探そうとすると女が医者を呼ぶ声が聞こえた。
近くで診察してた医者も気づいて一緒に向かうと、虫の息の淑女とたぶんその娘、それから今まで見たことないくらい取り乱しているティフォーネがいた。

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次回(5月24日)の更新は、

ティフォーネの日誌4ページ目、5ページ目

の二本です。
お楽しみにっ!

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